アニゴジ最終章『GODZILLA 星を喰う者』を傑作にしたラスト5分

 

エソラコトナリです。

アニゴジ最終章、観てきました!

今回はネタバレオンリーで書きます。

まだ観てない人はご注意を。

 

ラスト5分、ハルオの行動がもたらしたもの。

僕はその意味に気づいて震えながら見てました。

彼はあの絶望的な状況で3つのことを同時に実現してしまったんです。

  1. 人類の存続
  2. ゴジラの存続
  3. 怪獣の殲滅

 

滅びるのは人か、ゴジラか

その視点で始まったアニゴジですが、最後は共生の道を歩むことになりました。

でもハルオは打倒ゴジラの象徴です。

彼が生きている限り、いつかまたその野望が芽吹く可能性がある。

彼は自らを葬ることで人類を存続させることを選びました。

打倒ゴジラの夢をあきらめざるを得なくても、です。

まさに英雄の自己犠牲。

 

でもこれだけなら星の数ほどある映画の結末と同じですよね。

想定の範囲内、それもかなり残念な。

だって僕らはハルオの復讐にこそ、アツいものを感じたわけですから。

俺は、貴様を、殺したぞ!

ゴジラ史に残る名言を生んだ英雄がこんな平凡な最期ではあまりにも期待ハズレです。

この残念さをもってアニゴジを結論づけた人もいるんじゃないでしょうか。

でもハルオの行動には真の意味が隠されていました。

怪獣の殲滅です。

 

怪獣は何をもって怪獣なのか。

それは怪獣と呼ぶ人間がいるからです。

怪獣と呼ぶ人間がいなければゴジラはただの大きな生命なんです。

劇中でメトフィエスも同じようなことを言ってましたね。

ハルオは怪獣を憎み、倒さんとする最後の一人である自分を葬ることで怪獣を殲滅しました。

人類が呪い続けた「ゴジラ」という言葉の意味もあの時に消えてなくなった。

つまり彼は勝利したんです。

 

もちろん個人的な復讐という点では完全な勝利ではなかった。

それでも彼は最後に笑みを漏らしました。

彼はあのとき自分の内なる怪獣であるゴジラへの復讐という呪いを消し去ったんでしょう。

アニゴジはヒト型種族それぞれの内なる怪獣を描く物語でもありました。

ビルサルドは論理を信仰する工学の怪獣、エクシフは終焉を信仰する宗教の怪獣。

その2つの種族の夢を阻んだハルオは、自ら感情の怪獣である自分自身の夢をも阻みました。

ハルオはヒト型種族の内なる怪獣を殲滅することにも成功したんです。

 

ハルオのいなくなった地球には大きな生命であるゴジラ、それと共生するフツア、かつての地球人の生き残りだけが残った。

それでも数十年後、消えたはずの呪いが残っている…っていうのがラストシーンの意味ですね。

 

今後ゴジラ映画でハルオを超える主人公は出てこないんじゃないかと思います。

誰よりもゴジラを憎み、畏怖することなく立ち向かい、亜種とはいえ1体を倒した。

最後はゴジラという存在そのものを消し去ってしまった。

アニゴジは確かに変化球の多い作品でした。

でもゴジラ作品の中で最も「人間とは何か、ゴジラとは何か」について深く深く掘り下げた傑作です。

僕は自信をもってアニゴジが好きと言い続けたいですね。