マット・フランクの解説を聞いていい匂いしかしないので #レッドマン を購入。これ、ガチで、ヤバい。オリジナルを全く知らずに読みましたが何なんすかこの世界観。#赤いあいつ が前フリもなく怪獣に襲いかかりフルボッコにする。その様子をテレビで異星人が見てる。それが毎回淡々と続く。ヤバい… pic.twitter.com/O2d2pfjno0
— エソラコトナリ@コミコン3days (@esorakotonari) November 18, 2018
エソラコトナリです。
とんでもない凄本に出逢ってしまいました!
その名も赤いアイツ『レッドマン』
オリジナルは1972年に放送された特撮ヒーロー番組。
2016年にYouTubeで配信されて話題になったそうです。
その理由がレッドマンが前フリなく怪獣を襲うからw
1回5分ほどの放送なので怪獣が暴れて悪さをするシーンはカットされています。
それを補完するようなナレーションもありません。
純粋にヒーローvs怪獣の戦闘を楽しむスタイルの番組だったんでしょうね。
それをお約束を失った現在の感覚で見ると、、、
- 「レッドファイッ!」の掛け声とともに赤いアイツが猛然と怪獣に襲いかかる
- 過激な近接戦を繰り広げ、最終的に怪獣を斬殺する
どこからどう見ても狂気でしかないわけです。
そんな感じで斜め上に再認識されたレッドマンのアメコミが本書。
アメコミ版ゴジラで有名なマット・フランクがライター&アートを担当しています。
これがもう読んだら凄いんです!
マット・フランクの #レッドマン が素晴らしいのは狂気を感じる現在の感覚とヒーローvs怪獣の戦闘を堪能する当時の感覚を両方成立させているところです。正確に言えば失われつつある当時の感覚をアートの凄みによって蘇らせてもいます。凄本なんですよこれは!
レッドマン https://t.co/wi9ombHcus pic.twitter.com/VGaA5I7NXJ
— エソラコトナリ@コミコン3days (@esorakotonari) November 20, 2018
レッドマンの過激な戦闘描写にはオリジナルの何倍もの狂気が感じられます。
それでいて美しくもあり、惚れ惚れするほどにカッコいい。
対する怪獣も圧倒的な躍動感で迎え撃ちます。
狂気と決死のカッコ良さ。
1972年当時の感覚と2018年現在の感覚を両方成立させているわけですね。
これらはすべてマット・フランクの凄みのあるアートの賜物と言い切っていいでしょう。
さらに本書には面白い仕掛けが用意されています。
なぜかレッドマンの闘いはカメラで収録され、テレビで放映されているんです。
テレビの向こう側には異星人の姿が…
これがサスペンスとしてとてもいいフックになっています。
それと同時に僕らの現実世界がこの物語の一部として存在するような構成になっているんです。
レッドマンはなぜ怪獣と戦っているのか。
本当に正義のヒーローなのか。
テレビの向こう側の異星人は何者なのか。
マット・フランクのアートを堪能しながらも物語が行き着く先が気になって仕方ありません。
マット本人も自分が関わった作品の中でも最高傑作だと言っています。
ヒーローを知る全人類にオススメしたいですね。