自分の不幸で飯が美味い?『忘却のサチコ』が可愛すぎて惚れた

 

エソラコトナリです。

期間限定無料になってたのでなんとなく読んでみてびっくり。

主人公サチコに一巻惚れしてしまいました。

 

新郎に逃げられ、食に目覚める

ざっくり説明するとこんなお話。

  1. 結婚式で新郎に逃げられたサチコが
  2. 彼のことを一瞬でも忘れるために
  3. おいしい物を食べる

 

サチコは超がつくほど生真面目な合理主義者。

新郎の俊吾さんに逃げられた後の式場でも、独りで段取りを推し進めます。

翌日も普通に出社してバリバリと仕事をする彼女。

でも本当は自分が大きなショックを受けていることに気づきます。

傷心に打ちひしがれるなか、たまたま食べたサバの味噌煮が彼のことを一瞬忘れさせてくれます。

それをきっかけに忘却の美食道を進むんですが、これが危うい危うい。

 

自分の不幸で飯が美味い

彼女は持ち前の生真面目さで俊吾さんのことを一生懸命忘れようとします。

忘れるというゴールを常に意識するわけですからその度に思い出すという矛盾。

おまけに俊吾さんの心の仏壇なるものを作って毎日報告までしてしまう。

いや、それはダメだろw

彼女はダメージで既にちょっと壊れてしまってるわけですよ。

まるでKOレベルのパンチを受けつつも、意地だけで立ち上がってくるボクサーのよう。

フラフラなんです。

だからこそこちらも熱くなってリングをばんばん叩いて応援してしまう。

立て、サチコ!食うんだ、サチコ!ってね。

彼女はそれに応えるように立ち上がっては一瞬の忘却を求めて食べるわけです。

これはもうスポ根と言っていい。

そうして訪れる忘却の境地。

これが見事な見開きで描かれます。

『忘却のサチコ』1巻より ©小学館

彼女の想いも僕らの想いもここで昇華されるというわけです。ウマいこと言えた。

 

その危うさが可愛い

彼女はことあるごとに俊吾さんとの思い出に浸ります。

そのたびになんとか忘れようと必死で美味しいものを探す。

そして最後には一瞬の忘却の境地を手に入れるわけです。

強いんだか弱いんだか。

でもその危うさがなんとも可愛いんですよ。

僕はすっかり惚れてしまいました。

これはもう恋心で読んでいく漫画です。

よければ一緒に。